「陶芸って、なんだか難しそう…」「特別な才能がないとダメなんじゃない?」
そんな風に思っていませんか?わかります、私も最初はそうでした。でも、断言します。陶芸は、粘土の基本的な作り方さえ知ってしまえば、誰でも楽しめる最高の趣味なんです!
この記事では、陶芸を始めたいあなたが最初に知っておくべき「粘土の種類」と「基本的な作り方」を、私の体験談も交えながら、これでもか!というくらい熱く、そして分かりやすく解説していきます。難しい専門用語はなるべく使いません。大丈夫、私についてきてください!
この記事を読み終える頃には、「あれ、なんだか私にもできそう!」「週末、陶芸教室探してみようかな?」なんて、ワクワクしているはず。土をこね、形を作り、世界にたった一つの自分の作品を生み出す感動。その第一歩を、ここから一緒に踏み出しましょう!
陶芸を始めるのに、分厚い専門書を読んだり、高価な道具を全部揃えたりする必要は全くありません。本当に大事なのは、たった二つ。「どんな粘土があるのか」を知ること、そして「基本的な作り方にはどんな種類があるのか」を知ること。これだけです。え、本当にそれだけ?って思うでしょ?はい、本当にそれだけなんです。
この二つさえ頭に入れておけば、陶芸教室に行ったときも先生の話がスッと頭に入ってくるし、自分が何を作りたいのか、どんな風に作りたいのか、ぼんやりとでもイメージできるようになります。それが、挫折せずに陶芸を長く楽しむための、一番の近道だと私は信じています。まずは肩の力を抜いて、「ふーん、粘土って色々あるんだな」「作り方も一つじゃないんだ」くらいの軽い気持ちで読んでみてください。
そもそも「粘土」って、一体何者なんでしょうか。
ものすごくざっくり言うと、「焼くとカチカチに固まる、特別な土」のことです。その辺の公園の砂場の砂を焼いても、器にはなりませんよね(当たり前か)。陶芸で使う粘土は、長い年月をかけて自然が作り出した、いわば地球からの贈り物。それに水を加えてこねて、形を作って、火の力で焼き固める…。なんだか壮大な魔法みたいじゃないですか?私はこのプロセスを思うだけで、いまだにワクワクしてしまいます。
で、この魔法の土、粘土にも色々な種類があるんです。全部覚える必要はないので、代表的なものをいくつか紹介しますね。
まずは「陶土」。一番ポピュラーな粘土で、いわゆる「土もの」と呼ばれる温かみのある焼き物になります。色は茶色っぽかったり、白っぽかったり。土に含まれる鉄分の量で色が変わるんですよ。手触りもザラザラしたものから、比較的キメの細かいものまで様々。例えば、滋賀県の信楽(しがらき)の土は、石が混じっていてゴツゴツした感じで、なんとも言えない力強さがあります。男前な器が作れる感じ。こういう土の個性を知るのも、陶芸の醍醐味の一つだよね、って思います。
次に「磁土」。これは陶土とは対照的で、石を砕いて作った、キメが細かくて真っ白な粘土です。触るとひんやり、スベスベしていて、まるで上質なシルクのよう。焼き上げると、光が透けるくらい薄くて硬い「磁器」になります。有田焼や九谷焼などが有名ですね。上品で繊細な、まるで気品のあるお嬢様みたいなイメージ。…ただ、このお嬢様、ちょっと扱いが難しくて、乾燥や焼成で歪みやすいというデリケートな一面もお持ちです。
他にも、陶土と磁土の中間のような性質を持つ「せっ器土」なんてものもあります。耐水性があって丈夫なので、急須や土鍋によく使われます。それぞれの粘土に、それぞれの良さがある。自分がどんな雰囲気の器を作りたいかで、使う粘土を選ぶ。この「粘土選び」から、もうあなたの陶芸は始まっているんです。
粘土を選んだら、次はいよいよ形を作る「成形(せいけい)」です。
作り方にも色々ありますが、初心者がまず知っておくべきなのは、大きく分けて「手びねり」と「電動ろくろ」の二つ。まあ、あとは「型作り」なんてのもありますが、まずはこの二大巨頭を押さえておけばOK!
で、ですよ。陶芸といえば、あの映画『ゴースト』みたいに、くるくる回るろくろの上で恋人と…みたいなのを想像するじゃないですか。わかります。憧れますよね、電動ろくろ。でも、声を大にして言いたい。初心者がいきなり電動ろくろに手を出すのは、なかなかにハードルが高い!というか、高確率で挫折します!断言してもいい。
粘土は生き物みたいなもので、すごく繊細なんです。ろくろの上で、ちょっとでも力の入れ方を間違えると、ぐにゃ~っと形が崩れて、ただの泥の塊に逆戻り…。私も最初の頃は、何度粘土をダメにしたか分かりません。粘土まみれで半泣きになったことも一度や二度じゃありませんよ、ええ。
だから、私が心からおすすめしたいのは、まずは「手びねり」から始めること。
手びねりは、その名の通り、電動ろくろを使わずに、自分の手だけで形を作っていく方法です。粘土の塊を、手のひらで、指で、じっくりじっくり形にしていく。これこそが、粘土という素材を理解し、粘土と“友達”になるための最高の方法なんです。自分の手の跡が、そのまま作品の“味”になる。これ以上の喜びってありますか?
手びねりの中にも「玉作り」「ひも作り」「タタラ作り」といった、いくつかのテクニックがあります。次の章で詳しく解説しますが、どれも自分のペースで、粘土と対話しながら進められる、本当に楽しい作り方ですよ。
さて、私がゴリ押しする「手びねり」。その魅力をもう少し語らせてください。
電動ろくろが「スピードと均一性」を求める作り方だとしたら、手びねりは「対話と偶然性」を楽しむ作り方、とでも言いましょうか。ひんやりと湿った粘土の塊が、自分の手の熱で少しずつ温まっていく感覚。指先で撫でたときの、ツルツル、あるいはザラザラした感触。力を込めれば形を変え、優しく撫でれば応えてくれる。まるで粘土と会話しているような、濃密な時間がそこにはあります。
完璧なシンメトリーなんて目指さなくていいんです。ちょっと歪んだり、指の跡が残ったり。そのすべてが愛おしい、世界に一つの「うちの子」が生まれる。それが手びねりの最高なところ!
手びねりの基本中の基本、それが「玉作り」です。
名前の通り、粘土の玉から器を作っていく方法で、お茶碗や湯呑み、ぐい呑みなんかにぴったり。手順は驚くほどシンプル。
まずは粘土を丸めて、きれいなボール状にします。この時、「菊練り(きくねり)」といって、粘土の中の空気を抜いて硬さを均一にする作業をするんですが…これがまた、初心者の壁!なんかパン生地をこねるみたいなんですが、理屈は分かっても全然できない。先生は「はい、こうやって菊の花びらみたいに練るのよ~」なんて軽々やってのけるけど、私がやるとただのイモムシみたいになる。悔しい!まあでも、最初は先生にやってもらってもOKです。
きれいな玉ができたら、いよいよクライマックス!その中心に、親指をぐぐぐーっと差し込んでいくんです。ずぶっ、と粘土に指がめり込むこの瞬間が、たまらない!「おお、器っぽくなってきた!」とテンションが上がります。そこから、親指を内側に、残りの指を外側に添えて、ゆっくりと壁を押し広げていく。下から上へ、少しずつ、少しずつ。焦って一気に広げようとすると、厚みがバラバラになったり、最悪の場合、底が抜けたりします(経験者は語る)。
粘土の声を聴く、という感覚が、この玉作りではすごくよく分かります。「あ、これ以上伸ばすとヤバいかも」「こっちはまだ余裕ありそうだな」みたいな。自分の指先がセンサーになって、粘土と対話する。そうやって出来上がった不格好なマイ茶碗で、初めてお茶を飲んだ時の感動は、一生忘れられませんよ。
玉作りが塊から形を“引き出す”技法なら、「ひも作り」はパーツを“積み上げる”技法です。
粘土で細長いひもを作って、それをとぐろを巻くように積み重ねて器の形にしていくんです。縄文土器なんかも、このひも作りで作られています。歴史を感じますよねぇ。
この作り方のいいところは、玉作りよりも大きくて自由な形のものが作りやすいこと。マグカップや花瓶、ビアジョッキなんかも作れます。
まずは粘土を、手のひらでコロコロ転がして、均一な太さのひもを作ります。これが意外と難しい。うどんを作るみたい、って言うと簡単そうだけど、なぜか一部分だけ細くなったり太くなったりするんですよね。まあ、多少のムラは気にしない!それが手作りの味ってもんです。
ひもができたら、まず底になる部分を平らに作り、その上にひもをぐるっと一周乗せます。そして、ひもとひもの境目を、指や道具(ヘラとか)で撫でて、しっかりくっつけて滑らかにする。これを繰り返して、どんどん高く積み上げていきます。内側と外側、両方からしっかり撫でてあげないと、焼いたときにパックリ割れるという悲劇が待っているので要注意!
ちょっとずつ形を外に広げてみたり、逆にすぼめてみたり。まるでブロックを組み立てるような感覚で、自由自在に形をコントロールできるのがひも作りの面白いところ。ひもの跡をあえて残して、模様として楽しむのもアリです。ちょっとくらい歪んだっていいじゃないですか。ピサの斜塔だって、あの傾きが愛されているわけですし。ね?
手びねり三兄弟の最後は「タタラ作り」。
これは、粘土を麺棒みたいな道具で均一な厚さの板状に伸ばし(この板のことを“タタラ”と言います)、それを切り貼りして形を作る方法です。クッキー生地を伸ばして型で抜くのを想像してもらうと、分かりやすいかもしれません。
タタラ作りの最大のメリットは、角皿や箱、筒状のものなど、カチッとした直線的なフォルムのものが作りやすいこと。手びねりだけど、どこかシャープでモダンな雰囲気の作品が作れるんです。もちろん、丸いお皿も作れますよ。
作り方は、まず粘土の塊をスライスして、タタラ板という厚みを揃えるための板で挟み、上から麺棒でゴロゴロ。均一な厚さの粘土の板を作ります。この作業、無心になれて結構好きです。
板ができたら、作りたい形にカットします。例えば四角いお皿なら、そのまま四隅を少し持ち上げて形を整えるだけ。簡単でしょ?箱を作るなら、底面と4つの側面をカットして、パーツ同士を貼り合わせていきます。
ただし!この貼り合わせが、タタラ作りの肝であり、難しいところ。接着面には「ドベ」と呼ばれる、粘土を水で溶いたドロドロの接着剤を塗って、しっかりくっつけます。これを怠ると、乾燥や焼成の過程で無残にもパーツがバラバラに…。あの絶望感は味わってほしくないですねぇ。タタラ作りは、簡単そうに見えて、実はすごく繊細。油断するとすぐにヒビが入る、ちょっとツンデレなやつなんです。
手びねりの楽しさを熱弁してきましたが、それでもやっぱり「電動ろくろ」には抗いがたい魅力がありますよね。テレビや動画で見る、あの光景。土殺し(つちごろし)と呼ばれるダイナミックな動きで粘土を練り上げ、中心を取って、指先一つでスルスルっと粘土が立ち上がっていく…。あれはもう、アートであり、ショーであり、一種の魔法です。私も、いつかはあんな風に、スッと美しい器を作れるようになりたいと、今でも憧れています。…まあ、現実はそんなに甘くないんですけどね!
初めて陶芸教室で電動ろくろの前に座った日のこと、今でも鮮明に覚えています。
先生が「はい、じゃあまず土殺しからね」と言って、いとも簡単に見本を見せてくれる。でも、いざ自分でやってみると、粘土が言うことを聞かない!遠心力で腕ごと持っていかれそうになるし、ブレるし、あっという間にぐにゃ~っと崩壊。何回やっても中心が出せない。気づけば顔にも服にも粘土が飛び散って、もう泥遊び状態。「私、才能ないのかも…」って、本気でへこみました。
でも、先生が手取り足取り教えてくれて、何度も何度も失敗して。それでも諦めずに粘土と格闘すること数時間。やっと、やっとのことで、手のひらに収まるくらいの小さな、歪んだ湯呑みが一つだけできたんです。形は不格用だけど、間違いなく自分の力で、ろくろで成形した初めての作品。あの時の「できた!」という達成感と感動は、本当にすごかった。思わずガッツポーズしたら、隣で優雅にお茶を飲んでいたおばあちゃんに「あらあら」って笑われましたけど、そんなの気にならないくらい嬉しかったんです。
この「できない!」っていう悔しさと、「できた!」っていう爆発的な喜び。この振れ幅の大きさが、電動ろくろの魔力なのかもしれません。難しいからこそ、乗り越えた時の感動はひとしお。手びねりとはまた違った、スリリングな楽しさがそこにはあります。
そんな苦労の先にある電動ろくろの世界。マスターしたら、どんなものが作れるようになるんでしょうか。
基本的には、回転体、つまり丸いものが得意です。湯呑み、お茶碗、お皿、鉢、徳利、ぐい呑み…。食器棚に並んでいる器の多くは、ろくろで作られています。均一な厚さで、薄くて軽い器が作れるのが、ろくろの最大の強み。手びねりではなかなか出せない、シャープで洗練されたフォルムを生み出すことができます。
慣れてくると、大きな壺や花瓶なんかも作れるようになります。そうなったら、もうプロですよね。
「今日の夕飯は、自分で作ったお皿に盛り付けよう」「このお酒は、自作のぐい呑みで飲むと格別だなあ」なんて、日常がどんどん豊かになっていく。食器を「買う」ものから「作る」ものへ。その発想の転換が、暮らしに彩りを与えてくれるんです。
ろくろをマスターしたら、もう無敵。家族や友達の分の食器まで作ってあげたり、結婚祝いにペアのカップをプレゼントしたり…夢、広がりませんか?もちろん、そこに至る道は長く険しいですが、その夢があるからこそ、また「よし、今日も粘土まみれになるか!」って頑張れるんですよね。
さて、手びねりやろくろで無事に形ができました!やったー!…と、ここで終わりじゃないのが陶芸の奥深いところ。むしろ、ここからが本番と言っても過言ではありません。せっかく愛情を込めて作った形を、ちゃんとした「作品」として完成させるための、大事な工程が待っているんです。形を作っただけの粘土は、まだただの「濡れた土くれ」。これを乾燥させ、削り、焼き上げることで、ようやく命が吹き込まれるのです。この完成までの道のりを知っておくと、陶芸がもっともっと面白くなりますよ。
成形した器は、少し乾燥させて、革くらいの硬さ(これを「革硬(かわかた)」と言います)になったところで、「削り」という作業に入ります。特に、お茶碗や湯呑みの底についている輪っか状の部分、「高台(こうだい)」を削り出す作業は、作品の出来栄えを大きく左右する超重要ポイント!
ろくろで作った器を逆さまにして、再びろくろの中心に固定し、カンナと呼ばれる専用の道具で削っていきます。シャーッ、シャーッという小気味いい音と共に、粘土が薄く削られていく。この作業、地味に見えるかもしれませんが、めちゃくちゃ大事なんです。高台があるかないかで、器の風格がまったく変わります。ただの粘土の塊が、高台を削り出した瞬間に、一気に「器」としての顔つきになる。このビフォーアフターが劇的で、私は大好きです。
全体の厚みを均一にしたり、表面を滑らかにしたりするのもこのタイミング。ここでどれだけ丁寧に仕事をするかで、作品の完成度がぐっと上がる。まさに、作品に化粧を施すような、繊細でやりがいのある工程です。
削りが終わったら、いよいよ本格的な「乾燥」です。
これがまた、気の長い作業でして…。粘土に含まれている水分を、完全に抜き切る必要があります。ここで焦りは禁物!急激に乾燥させようと、風や直射日光に当てたりすると、あっという間にピシッとひび割れが…。そうなったら、今までの苦労がすべて水の泡。泣くに泣けません。これは本当に悲劇ですよ。
だから、風通しの良い日陰で、ゆっくり、じっくり、時間をかけて乾かしてあげるんです。作品の大きさや厚み、季節や湿度にもよりますが、だいたい1週間から10日くらいでしょうか。はやる気持ちをぐっと抑えて、静かに待つ。この「待つ」という時間も、なんだか禅の修行のようで、私は結構好きです。毎日、少しずつ白っぽく乾いていく作品を眺めながら、「ちゃんと乾いてるかな」「割れてないかな」と我が子の成長を見守るような気持ちになります。
完全に乾燥したら、いよいよ窯に入れて焼きます。
まずは「素焼き(すやき)」。だいたい800℃くらいの比較的低い温度で焼いて、粘土を素朴なテラコッタのような状態にします。こうすることで、器が丈夫になって扱いやすくなり、この後の「釉薬(ゆうやく)」がかけやすくなるんです。
素焼きが終わったら、いよいよ色と質感をつける「釉薬がけ(ゆうやくがけ)」です。釉薬というのは、ガラス質の膜を作るための薬品で、これが焼くことで溶けて、あのツルツルした質感や美しい色が生まれます。この釉薬がまた、面白いんですよ。かける前は、なんだか地味な泥水みたいな色をしているのに、焼くと青になったり緑になったり、全く違う色に化けるんです。まるで化学の実験みたいで、毎回ワクワクします。
釉薬をかけ終わったら、最後にして最大のイベント、「本焼き(ほんやき)」です。
窯に作品を詰めて、1200℃~1300℃という高温で、丸一日以上かけてじっくりと焼き上げます。この本焼きで、粘土は完全に焼き固まり(これを「焼結(しょうけつ)」と言います)、釉薬は溶けてガラス質に変化します。
そして、窯の温度がゆっくりと下がるのを待って…ついに、感動の「窯出し」の瞬間です!
熱気が残る窯の扉を開ける時の、あのドキドキ感は何度経験しても慣れません。自分の作品は、無事に焼き上がっているだろうか。割れたり、ひびが入ったりしていないだろうか。釉薬の色は、想像通りに出ているだろうか…。期待と不安が入り混じった中、窯から出てきた自分の作品と対面する瞬間。それが想像以上の出来栄えだった時の喜びは、本当に言葉になりません。この感動を味わうために、私たちは粘土をこねているんだなあ、と心から思うのです。
ここまで、陶芸の粘土の選び方から基本的な作り方、そして完成までの道のりを、私の熱量マシマシで語ってきました。いかがでしたか?「なんだか大変そう…」と思いましたか?それとも、「ちょっと面白そうかも!」とワクワクしてくれましたか?
もし後者なら、私は最高に嬉しいです。
この記事で伝えたかったのは、結局のところ、「陶芸は難しくない、めちゃくちゃ楽しいぞ!」という、ただそれだけのこと。専門的な知識や高価な道具は、後からついてくるものです。まずは、ひんやりとした粘土の感触を確かめて、「玉作り」で不格好なお茶碗を一つ作ってみる。その小さな一歩が、あなたの日常を豊かにする、大きな世界の入り口なんです。
手びねりで自分の手の跡を慈しむのもいいし、いつかは電動ろくろでスマートな器を作るのを夢見るのも素敵です。形を作って終わりじゃない、乾燥させ、削り、焼き上げるまでの、長くて愛おしい時間そのものが、陶芸の醍醐味。完成した作品は、そのすべての物語が詰まった、あなただけの宝物になります。
難しく考えないでください。まずは近所の陶芸教室の「一日体験」にでも、ふらっと申し込んでみませんか?粘土に触れたその瞬間、きっと理屈じゃない面白さに気づくはずです。さあ、あなたも粘土をこねて、世界に一つだけの物語を始めてみましょう。その先には、今まで知らなかった感動が待っていますよ。